白坂和彦他との大麻論争(15)

1384. 伊藤学 2010年03月23日 22:21
1382. オダ

>この文章を読むかぎりは国民が大麻を否定する根拠にはなりませんね。(以下略)

上記は、議論の主たる部分ではない(こういう法益も守らないといけないでしょうって言っているだけ)から、ここだけ否定しても駄目。以下の主張を否定しないとね。

大麻の危険性がどの程度のものか分からないし、国民の身体や精神にどのような作用・影響が出るかも分からない。分からない以上、健康で文化的な生活をしたいという大多数の国民の切なる願いを守るため、安全側にみて、嗜好目的の大麻所持の規制を継続する、という政策を採用することは、著しく不合理であるとはいえない」


1390. 伊藤学 2010年03月23日 22:39
1385. 暇な院生

>でも、法で使用や所持を禁止するのはその蔓延が社会におよぼす悪影響が取締りをせざるをえない程度でないといけない。

上記は、新たに規制を強化する場合の話であって、既にある規制を緩和するというのなら、

(1)規制緩和による公益は何か。それは当該規制緩和することでなければ、成し遂げられないことなのか(産業振興や税収増加は直接的な理由にならん)

(2)規制緩和によるデメリットは本当にないのか。あるいは影響ない、あるいは、無視できるほど軽微なものか、断言できる程なのか。(不確実性が高いには論外。君はこれをまったく挙証していない。)

(3)今規制緩和を行わなければならない緊急性は何か(何かあるの、そもそも)。

以上の3点をまず明らかにしないと話にならない、ということは再三述べたとおり。


1393. 伊藤学 2010年03月23日 22:47
1386. 暇な院生

>逆に、国民の大多数が、ハンセン氏病の患者と一緒に風呂入りたくない、同じ電車に乗りたくないと希望したら、その大多数の気持ちを尊重しないといけないの?
>そんなマイノリティの嗜好を懲役刑を課するまでして、制限しないといけないのか?

「自ら望まず病気という不幸な状態になった人」と「自らの欲望のためだけに大麻を吸ってみたいと思っているだけの人」を何故同様に扱わなければならないのか。

君には小学生並の道徳心すらないのか。
公共政策の大学院なんて、速やかに退学することを強く勧めたい。


1398. 伊藤学 2010年03月23日 23:00
1387. 暇な院生

>「確たる合理的判断力を持っている成熟した日本人」もなにも、一緒くたに禁止。

そうでない日本人の健康はどうでもいい、ってことね。自分の欲望が最優先だと。しかも大麻の危険度については知見が十分明らかといえないから、合理的判断力を持っている人もどうなるか、本人達の意に反してどうなるか分からない。

意見は賜りました。


1402. 伊藤学 2010年03月23日 23:08
1395. 暇な院生

>(1)ブラックマーケットでの流通を廃れさせるための、最大の施策は合法化

再三指摘したとおり、君の願望以外何の根拠もない。

>(2)いずれも、酒やタバコに準じた規制を導入することで解決可能。医学的な影響はもう少し精査も必要としても、その議論や研究すら封じる現在の厚労省のあり方はフェアじゃない。少なくとも、懲役刑で罰するだけの保護法益があるとは言えないとなれば、デメリットがたとえあったとしても量刑とのバランスを欠いた、無視できるだけの軽微なものといえるだろう。

前段については再三指摘したとおり、君の願望以外何も根拠がない。
研究についてはやり方次第。
嗜好目的の自家消費用大麻の少量所持者に対して罰則を緩和するのなら、それ以外の者に対する罰則と取締の強化を、規制緩和と同時、または、それに先んじて行うべきというなら、特段反対はしない。

>(3)緊急性でいえば、4条の医療目的の解禁は必要でしょう。
医療目的については方法と管理の方法次第で賛成にも反対にもまわることは既に主張済。


1407. 伊藤学 2010年03月23日 23:18
1400. 暇な院生

>一方で、現実にハンセン氏病患者の人権侵害が、医学的な進歩を無視して放置されてきたのもまた事実でしょう。それは厚労省の不作為とともに、日本人全般の偏見と無関心から来ていたのでしょうが。
伊藤さんのご意見は、大多数の国民の持つ(科学的事実に基づかない)偏見が基本的人権を制限する合理的理由となるのだということをおっしゃっているのですよ。

ハンセン病については過去の教訓として、真摯な反省を行うとともに、今後の厚生施策に役立てなければいけないでしょう。

で、大麻の話と上記と関係ない話。憲法十三条が保障する幸福追求権に含まれるというなら、それをきっちり論証してごらん。


1408. 伊藤学 2010年03月23日 23:22
1405. 暇な院生

>歴史的な先行事例がございますでしょう。
米国での禁酒法撤廃後も、やはりマフィアによってブラックマーケットでウイスキーなどのアルコールが引き続き流通したのでしょうか?

犯罪組織の行動も過去と比較してはるかに高度化しているものと当然考えられるところ、そんな昔の話だけに依拠して政策判断するのは到底無理でしょうね。