裁判員裁判で量刑は重くなったのか。

 最高裁裁判員裁判の実施状況について公表しました。

 今日の読売新聞は、裁判員裁判では殺人や強姦致傷といった事件では裁判官のみの裁判と比較して量刑が重くなる傾向があると報じています。その理由を、被害者の状況を自分に置き換えて量刑を考慮することが多いため、生命にかかわる犯罪や性犯罪では、量刑を重く判断する傾向があるのではないかと、ある刑事裁判官のコメントを紹介する形で報告しています。

 一方、産経新聞は、量刑差について「最高裁は『判決が蓄積されておらず、有意な差はない』と説明。」と報道していて、その内容は読売とまったく異なったものです。

 どちらの報道がより適切なのか、あるいは、裁判員制度に対する両新聞のスタンスがどんなものか、即断はできませんが、対照的な報道の仕方が面白いのでクリップした次第です。